俺様幼馴染は素直になれない!
「……なんでいるの?」
私は椅子に座って、朝食を食べている瑠翔に声をかける。
「結愛が起きないから、瑠翔くんに入ってもらったのよ、いつも遅いんだから」
母は料理しながら、聞いてもないのに私の問いかけに返答していた。
「別にいいだろ。居ても。どうせ隣同士なんだから」
母が言ったあと、瑠翔はパンを口に入れて、パクパクと自分の家かのように食べていた。
そう、しかも瑠翔と私は家が隣同士で頻繁に出入りしている。
高校生になってからは、月一のペースで私の家に来ている。
「結愛。早く席着いてご飯食べなさい。ほんとに遅刻するわよ」
母は玉子焼きを作っていたフライパンから皿にうつして、テーブルに置いた。
よくよく時間を見ると、7時過ぎていた。
私は慌てて、ご飯を食べて、学校に行く支度をした。
瑠翔は玄関先で靴を履いてから、何故か私を待っているのか立ちつくしていた。
「うわ。遅れるー。行ってきます」
私は手で髪をとかして、急いで階段を降りると、そこには瑠翔がいた。