俺様幼馴染は素直になれない!
ライバルの反撃
次の日の放課後。
私は授業終えて、帰り支度を始めていた。
智子は用事があり、さっきに帰っていたので私は自分の教室を出て、右肩にカバンを背負って廊下に出ると、見たことがある人物がいた。
それは、瑠翔ともう一人誰かがいた。
数歩、廊下の窓際によると、上杉くんがいた。
なんで、二人が。
私は忍び足で二人の近くにいる教室のドアに隠れて、話を聞く。
「あんた、上杉か」
瑠翔は低い声で、上杉くんに聞いていた。
「そうですけど。あなたは誰ですか?」
上杉くんは平然とした様子で瑠翔に聞き、ゴミ捨て場に行っていたのか、片手にゴミ箱を持っていた。
「永瀬瑠翔。結愛とは幼馴染だ」
瑠翔は睨みながら、上杉くんに話しかけてきた。
なんで瑠翔、上杉くんに睨むの。
私はどうせニセ彼女でしょ。
なんで……。
「噂の幼馴染さんですね。相波さんにはいつもお世話になってます」
上杉くんは礼をして、瑠翔に言い放つ。
「…結愛とは仲良いの?」
瑠翔は前を向いていたが、右拳を強く握りしめていた。
なんで、そんな悔しそうな顔するの、私のことなんてどうでもいんでしょ。
「…最近仲良くなったんですけど。相波さん、面白くて飽きないです」
上杉くんはニコッと笑みを浮かべて、ゴミ箱を床に置いた。
「結愛は、自分に自信がなくて自分の意見も言えない。仲良くしても面白くないんじゃないか」
瑠翔は冷たく優しくない声で上杉にやつあたりするように言った。