俺様幼馴染は素直になれない!




「瑠翔、どうしたんだよ。お前らしくない」

司会をしていたクラスメイトが聞いてきた。

そこまで仲良くないのに、俺らしさってお前に分かるのかよ。

司会をしたクラスメイトは、勝手に司会をすると言いだした。

俺は引き止めるのがめんどくさくなり、やりたいことをやらせて、なぜかお前らしくないと言われた。

俺だって、らしさなんて分からない。

「…別に」

俺は下を向いて、つまらなそうに返事をする。

「…なんだよ。少しくらいなんでバトルしたのか教えてくれてもいいじゃねぇの」

 司会をしていたクラスメイトはからかうかのように、また俺に聞いてきた。

「……別に関係ない」

 冷たい声で司会をしていたクラスメイトに声を発する。

「…そう。俺、やることあるから。さっき帰るわ、じゃあ」

その後も司会をしていたクラスメイトは色々俺に聞いたが、興味がないのかそっけなく返答して、帰っていた。

「瑠翔〜〜!」

俺の肩に両手を置いて、名を呼んでいた。

俺は後ろを振り返ると、一樹がいた。

「なんだよ、お前かよ」

また下を向き、答える。

「なに、その嫌そうな顔。落ち込んでいると思って、話しかけたのに」

一樹は頬を膨らませて、俺の後ろから首を回してきた。

「…別に落ち込んでる訳ないじゃん。あんな
奴のために…」

俺は下を向いて一樹に答えるが、あまり言葉が出てこなかった。

「落ち込んでない顔じゃないだろ。その顔」

一樹は下を向いている俺にそう言って、いつもより低い声で言い放つ。
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