俺様幼馴染は素直になれない!
「…結愛、惚れんじゃん。あー!」
俺は顔を両手で覆い、誰もいない屋上で大きい声で声を発した。
「瑠翔。お前結愛ちゃんのこと好きなんだよな」
一樹は俺に聞いてきた。
当たり前だ。好きに決まってる。
「…好きなのは分かるよ。気持ち悪いほどにね。俺に好きって言っても意味がない。
瑠翔だって、わかってるはずでしょ?」
一樹はまた俺に言い放つ。
「……」
俺は黙り込んだ。結愛のこと、好きだよ。
好きすぎて、どうしたらいいか分からなくなってる。
だけど、今までと変えなきゃいけないのは、わかってる。
ライバルも出来て、結愛に積極的にアプローチしてくるに違いない。
俺は結愛と幼馴染で、隣の家に住んでいる。
1番近くにいてきたのは俺なのに、結愛がどこかに消えるんじゃないかって。
消える?
結愛が。
他の男に?
嫌だ。結愛は渡さない。
「…瑠翔。決まった?」
一樹は横になってたのを立ち上がり、俺に話しかける。
「ああ。決まったよ」
俺は立ち上がり空を見上げて、言い切った。
結愛が好きだ。
俺様男子でも、結愛に好きだということを伝える。