俺様幼馴染は素直になれない!




「今、出て行ったけど。どうしたの?智子ちゃん」

僕は結愛ちゃんの親友・智子ちゃんが来たので、話しかけた。

僕と智子ちゃんは、瑠翔経由で知り合った。

あの日のことは今でも覚えてる。

初めて会った時は、廊下でたまたますれ違ったんだ。

「…瑠翔」

結愛ちゃんはすれ違った廊下で、歩いていたら瑠翔を呼んだ。

「あ?結愛。なにしてんだよ」

瑠翔は結愛ちゃんを見て、不機嫌そうに立ち止まって聞いてきた。

「…次、移動…教室…だから」

結愛ちゃんは途切れ途切れに瑠翔に話しかけていた。

「あ、噂の結愛ちゃん。あ、その隣は…」

僕は結愛ちゃんに話しかけて、隣にいた友達を見る。

「友達の智子です」

結愛ちゃんは、隣にいた友達・智子を紹介した。

「…あ、智子ちゃん。僕、一樹って言います」

僕は目を見開き、智子をジッと見ていた。

智子ちゃんはどうもと礼をして、すぐ結愛ちゃんと教室へ向かった。

初めて、智子ちゃんを見た時から、胸にざわつきがあった。

それは僕の一目惚れだった。

あれ以来から、僕は智子ちゃんに恋をしてる。

「…瑠翔先輩に言いたいことがあって…」

智子ちゃんは目を見開いて、真顔で僕に言ってきた。

クラスの男子たちが騒がしくて、声が聞こえにくかったが、なんとか智子ちゃんの声を聴いた。

「うーん、じゃあ、僕伝言しようか」

僕は自分の指で僕自身を指した。

「いや、いいですよ。伝言じゃ意味ないんで…」

智子は冷たくあしらって、僕に声を発してきた。

「瑠翔に結愛ちゃんのこと聞きたいんでしょ。今、結愛ちゃんのとこ行ったよ」

僕はそう言うと、智子ちゃんは目を見開いてなんで聞きたいこと分かるのと言わんばかりに驚いていた。

「え?はあ?」

智子ちゃんは大きく口を開いて声を発した。

「…結愛ちゃんが心配なのは分かるよ。瑠翔
は第一に結愛ちゃんを考えてるよ」

一樹は腕を組んで、うんうんと頷いて、智子はじっーと見て何かを言いたげな様子だった。
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