俺様幼馴染は素直になれない!
「瑠翔先輩は不器用ってだけで済まされる話じゃないですから。結愛になんかしたら許さないからって伝えておいて下さい」
智子ちゃんは鋭い目で僕を見据えて、瑠翔の伝言を頼まれた。
だけど、瑠翔は違う。外面は俺様男子だが、中身は一途で優しい奴なんだよ。
智子ちゃんはまだ外面しか見えてないから。
「…わかった。だけど、瑠翔は優しい奴だから。智子ちゃんは瑠翔の表しか見てないよ。智子ちゃん、今度話せる?瑠翔のこと話すよ」
僕は智子ちゃんに知らせる必要がある。
結愛ちゃんの仲がいい友達なら尚更。
「……話してくれるの?」
智子ちゃんは不信感を抱きながら、僕に聞いてきた。
「話すよ。智子ちゃんには話さないといけない」
僕は智子ちゃんに瑠翔の本性を知ってほしい。
瑠翔、もういいよな。
智子ちゃんには話さないとお前と結愛ちゃんとは離れ離れになる気がする。
「じゃあ、今日の夜話すから。連絡先は変わらないよね」
僕はそう言って、変わらないと言った智子ちゃんを見送った。