俺様幼馴染は素直になれない!

俺は結愛を抱きしめて、現実を受け入れた。

ほんとうに結愛と付き合えることに嬉しさと驚きを隠せないが、俺の今までの行いを振り返り結愛の思いを考えると申し訳ない気持ちが混ざっていた。

俺は抱きしめながら、目から涙を流していた。

自然に涙を流したのは、小さい頃以来だった。

その一方で、結愛は…

瑠翔と一緒に家に帰って、私は部屋に籠った。

「…うそだよね。瑠翔と」

 自分のベットに横になりながら、さっきほどの出来事を思い出す。

瑠翔と付き合うことになったんだよね。

ブゥ ブゥ ブゥ ブゥ

私の携帯のバイブ音が鳴り響いていた。

その通知をよく見ると、瑠翔だった。
前に連絡先は交換していたけど、今まで初めてメッセージがきた。

今日は結愛に言えて、よかった。
おやすみ

と一言だけ。
スタンプなしで送られてきた。

それだけでも、頑張って送ってきたんだろう。

今まで瑠翔が私の家に来て、話して会うことがあったから、連絡も必要なかったけど。

こういう連絡来るのは、ただ嬉しい。

ベットに横になりながら、目を瞑った。

今日はいろんなことがあった。
上杉くんに告白される。
そして、瑠翔にも…

私は瑠翔が好きだ。

瑠翔は俺様だけど、優しいのか分からなかったんだ。

 さっき彼の言動を見て、やっぱり小さい頃と瑠翔は変わらなかった。

瑠翔は私に傷つくようなことを言っていたとしても、私はその裏の顔を見ていなかったからだ。

これから瑠翔の表も裏も見ていきたい。
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