俺様幼馴染は素直になれない!
「なんだよ。笑って…」
瑠翔は隣にいた結愛を見て、声を発した。
「…だって、あなたほんとは寂しいくせに強がってるのに我慢して。ここではあなたらしくいていいんだよ。ねぇ、母さん」
結愛は首を傾けて、結愛の母に聞いていた。
「そうね。瑠翔くんママと約束したもの。お互いなにかあったら助け合いましょうって。だから、瑠翔くんは自分の家だと思っていいのよ。まぁ、私たちが来てまだそんな経っていないけど…ゆっくりしていてね」
結愛の母はそう言って、冷蔵庫の中から野菜を取り出して、野菜を水で洗っていた。
「……ありがとうございます」
瑠翔は一人で呟き下に俯いて、小さい声を発していた。
結愛はその姿を見て、笑って、結愛の母にすぐに報告していた。
「母さん。今瑠翔くん。お礼言ったよ。母さんよかったね」
結愛は何か本をどこからか取り出して、大きい声で結愛の母に言っていた。
「そうなの。瑠翔くん。結愛と何か遊んでてね。結愛ママが愛情込めて作るからね」
楽しそうに結愛の母は笑みを零して、服の袖をまくっていた。
「ねぇ。私と遊ぼう」
結愛は笑顔で瑠翔にそう言うと、瑠翔は目を丸くしていた。
それもそうだ。
瑠翔は一人っ子で周りに友達はいなく、遊ぼうと言われたのが初めてで驚いていたのだ。
「う、うん」
瑠翔は返事をして、結愛と遊び始めた。
家にあったおもちゃなどを手にして、結愛と瑠翔は楽しそうに遊んだ。
それから、いろんな遊びをするようになった。
一番楽しかったのは、結愛とのマジカルバナナゲームだ。
「マジカルバナナ。りんごといったら、赤い」
結愛はリズムにのり手を叩いて、ゲームを行った。
「赤いって言ったら…」
瑠翔は言葉を発するが、思いつくものを言っていいのか分からず、言葉につまった。
「5.4.3.2.1…終了!」
結愛は言葉につまった瑠翔を言わせることなく、終わった。
「結愛ちゃんは楽しい?」
瑠翔が結愛に話しかけると、さっきまでやっていたおもちゃを結愛を見ながら片付けていた。
「楽しいよ。瑠翔くんは?」
結愛はおもちゃを定位置の場所に置いて、瑠翔に声を弾ませて言った。