俺様幼馴染は素直になれない!
初デート
両想いになって、2か月になり、9月初旬を迎えていた。
最近、秋になってきて、肌寒く感じていた。
「…今日、空いてるか」
寒くなってきた頃、急に私の窓から瑠翔は入ってきた。
私は椅子に座って、本を読んでいた時に瑠翔は私に聞いてきた。
「…空いてるけど…なに?」
私は本を読み続けていたので、瑠翔の返答に冷たくあしらった。
その態度が気に食わなかったのか瑠翔は、ムッとしていた。
「…結愛。聞いてんの?」
瑠翔は私の後ろから抱きしめてきて、私の返答が冷たかったからか耳元で聞いてきた。
「き、聞いてる」
私は瑠翔の手を払いのけて、言う。
「…あ、今から出かけないか」
瑠翔は私に二人でデートしないかと言われた。
「え?」
私は椅子に座ったまま、後ろを振り返って瑠翔の目を見た。
その目は真剣そのものだった。
けど、付き合ってから初めての二人でのお出かけなのだ。
2か月も経っているのにと思われるだろう。
本当にその通りだ。
お出かけをしたのは、母に買い物を頼まれて以来だ。
それ以降、二人で出かけることもなかった。
瑠翔から誘われないし。
私もどうせ隣にいるし、いつでも会えるからと思い、誘えていない。