俺様幼馴染は素直になれない!
「これ……」
俺は一樹の携帯を奪い、携帯画面に映されているSNSをガン見していた。
「いいのかよ。お前は、結愛ちゃんの彼氏になったんだろ。デートできないくらいじゃ。これからやっていけないぞ」
一樹は俺の情けない部分をなだめて、強気な口調で俺に言う。
「……よくない。結愛ともっと話して結愛の近くにいたい。俺今から言ってくるわ」
俺は一呼吸を置き、隣に住んでいる結愛の部屋に行くために塀を乗り越えて会いにいった。
一樹は、俺の後ろ姿を見て、やれやれとした表情で立ち上がり、俺の部屋から出ていった。
俺が初デートを誘えたのは、一樹の言葉があったから。
今に至っている。
*
瑠翔とデートをするために、私は着替えをした。
いつもと同じパンツスタイルだけど、いつもと違う私でいたい。
可愛くて、少しクールで…
これだ。ワイルドパンツで少し透け感がある長袖にした。
私らしくいられる服装にした。
私はクローゼットの中にあった服を取り出して、小さいバッグを肩にかけて、メイクを明るめにして、私の家の前で待っている瑠翔に駆け足でドアを開けた。
ガチャとドアを開けると、瑠翔はドアを開いた瞬間、顔を上げて嬉しそうに私を見ていた。
「……どう?」
私は瑠翔に聞くと、自然な笑顔で瑠翔は微笑んでいた。
「……に、似合ってる…」
照れながら瑠翔は笑みを浮かべて、目線を逸らして、私に言ってくれた。