お前が好きだ。
1分間だっただろうか…
二人がいるこの部屋に妙な空気がただよっている。
そう妙な空気をあたしに押し付けるように悠木は、笑った。
「えっ?沙乙??何で知ってるの?」
なんで笑えるの?
なんで……
「寝言で言ってた…。」
「そう…。まぁあんま気にしなくていいよ別に〜俺の寝言なんか。」
気にしなくていい?
なんで??なんで言ってくれないの?
あたしは、他人だから?
「…もういい。」
「は?もういいって…」
もうわけ分かんない!
「……葉花?」
悠木はあたしの腕をそっと掴んで首を傾げた。
「そんなに沙乙っていう人を気にしてるの?」
「だって!よく分かんないけど…その人が嫌なの!!悠木と昨日会ったばかりだけど…こんなに悠木を好きだなんて……」
「ちょっと待った。」
悠木はあたしの口を掌で押さえた。
……?
「どういうこと?」