お前が好きだ。
お兄の嫉妬




―葉花―


昨日のことを考えていたら体全体が熱くなっていた。



〜♪〜♪〜


突然携帯が鳴った。


電話?


しかもお兄?!


あたしは隣で爆睡中の悠木を起こさないようにベットから出た。




「もしもし?」


《あ。葉花?元気にやってるか?》


久しぶりに聞いたお兄の声…何だか安心した。


「うん。元気だよ…。んで、どうしたの?」


あたしは雲ひとつない青空を窓越しから眺めていた。

《悠木…お前に手、出してないよな?》


いきなりトーンが低くなるお兄の声にギクッとしながら答えた。


「うん…出してないよ…」

《本当か?…まぁいいや、明日帰るから…》


えっ明日!?


「それじゃ…もう悠木ん家にいれないの?」


《あ?お前悠木って呼んでんのか?てか、やっぱお前らデキてんだろ?》


意外と勘の鋭いお兄…


あたしは、焦るばかり…




< 54 / 62 >

この作品をシェア

pagetop