御曹司は初心なお見合い妻への欲情を抑えきれない


「疲れてるでしょうし、無理しなくても大丈夫ですよ。しっかり体休めてください」
『帰りの便ではどうせずっと寝てるし、問題ない。……ああ、そういえば土産にと思ってウールのブランケットとクラッカーと、あとハチミツだとか、喜びそうな物を買ってたら結構な量になったから送った。二日もすれば届くと思うから、受け取ってもらっていいか?』

そんなにたくさん……と申し訳ないやら嬉しいやらで、笑みをこぼしながら卓上カレンダーを確認する。

今日が木曜日だから、届くのは土曜日あたりになる。

「じゃあ、東堂さんよりも先にお土産が届くかもしれないですね」

そう笑うと、『そういうことになるな』と、明るい声が返ってくる。
電話越しの声ももちろん好きだけれど、早くこの声を、すぐ傍で聞きたいと思った。




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