能力を失った聖女は用済みですか?
「わぁ!すごいわねぇ」
稼働し始めた製造所を見ながら、シータが言った。
広い天井に、最新の設備。
内乱で疲弊してからのシャンバラしか知らないシータにとっては、他国の最先端の技術が珍しくて仕方ないのだ。
「そうだね。ここでいっぱいルナシータを作って、シャンバラを豊かにして、他の国の皆にも美味しく食べてもらおうね」
「うんっ!きっと、おイモの精霊さんも喜んでくれるね!」
シータは私を見て、にっこり笑った。
アルバーダからレグラザードに帰ってきて、私はシータや皆に自分の素性を話し、黙っていたことを謝った。
怒られるだろうと覚悟していたけど、帰ってきた反応は全く違っていた。
皆はさほど驚きもせず「やっぱりね」とさらっと返してきたのである。
未だに力を失くしたままで役に立たない私を、温かく受け入れてくれるシャンバラの皆には感謝しかない。
あと、突如現れた救世主『おイモの精霊さん』にも、いつか私に力が戻ったとき、真っ先にお礼が言いたいと思っている。
稼働し始めた製造所を見ながら、シータが言った。
広い天井に、最新の設備。
内乱で疲弊してからのシャンバラしか知らないシータにとっては、他国の最先端の技術が珍しくて仕方ないのだ。
「そうだね。ここでいっぱいルナシータを作って、シャンバラを豊かにして、他の国の皆にも美味しく食べてもらおうね」
「うんっ!きっと、おイモの精霊さんも喜んでくれるね!」
シータは私を見て、にっこり笑った。
アルバーダからレグラザードに帰ってきて、私はシータや皆に自分の素性を話し、黙っていたことを謝った。
怒られるだろうと覚悟していたけど、帰ってきた反応は全く違っていた。
皆はさほど驚きもせず「やっぱりね」とさらっと返してきたのである。
未だに力を失くしたままで役に立たない私を、温かく受け入れてくれるシャンバラの皆には感謝しかない。
あと、突如現れた救世主『おイモの精霊さん』にも、いつか私に力が戻ったとき、真っ先にお礼が言いたいと思っている。