能力を失った聖女は用済みですか?
「まぁ、それはおいといて……本題です。ルナさんとシータさん、ちょっとこれをご覧下さい」
アミードは懐から一枚の封書を取り出すと、私達の目の前でヒラヒラと振って見せた。
「お手紙?」
覗き込みながら、シータが尋ねる。
「そうです。ルナシータを発注してくれたアッサラームの隣国、フレイヤ帝国の守備隊長からの手紙です」
フレイヤ帝国……と言えば、大陸の最南端の国である。
アッサラームも熱砂の国だけど、そこから更に南のフレイヤは年中気温が高く、別名灼熱大陸と呼ばれるところだ。
そんな暑い国の人が、一体何の手紙を寄越して来たのだろう。
「それで、内容は?」
興味津々で尋ねると、アミードはコホンと一つ咳をし、手紙を開いて見せた。
「新商品開発の依頼です」
「新商品?」
「ええ、しかし新商品といっても、ルナシータの味を少し変えてくれ、というものです。保存の利くルナシータは軍でも携行食料として使えますが、フレイヤは灼熱の国と言われるくらい暑い。だから、甘いよりは塩味がある方がいいらしいのです」
アミードは懐から一枚の封書を取り出すと、私達の目の前でヒラヒラと振って見せた。
「お手紙?」
覗き込みながら、シータが尋ねる。
「そうです。ルナシータを発注してくれたアッサラームの隣国、フレイヤ帝国の守備隊長からの手紙です」
フレイヤ帝国……と言えば、大陸の最南端の国である。
アッサラームも熱砂の国だけど、そこから更に南のフレイヤは年中気温が高く、別名灼熱大陸と呼ばれるところだ。
そんな暑い国の人が、一体何の手紙を寄越して来たのだろう。
「それで、内容は?」
興味津々で尋ねると、アミードはコホンと一つ咳をし、手紙を開いて見せた。
「新商品開発の依頼です」
「新商品?」
「ええ、しかし新商品といっても、ルナシータの味を少し変えてくれ、というものです。保存の利くルナシータは軍でも携行食料として使えますが、フレイヤは灼熱の国と言われるくらい暑い。だから、甘いよりは塩味がある方がいいらしいのです」