能力を失った聖女は用済みですか?
「おい。邪神と言ったか?アイーシャは邪神なのか!?」
信じられないというように、カイエンが私に詰め寄った。
「はい。ガラティア様はそう言ってます……あの、カイエン様……申し訳ないのですが、邪神の情報を早く聞きたいので……」
途中で話の腰を折らないで貰いたい……という非常に言いにくい言葉を、私は表情に出して訴えた。
直接聞けないもどかしさで、口を挟みたいのはわかるけど、いちいち全員の言い分をガラティアに伝えていたのでは、話が一向に進まない。
そんな気持ちを、カイエンはすぐに汲み取ってくれた。
「……あ、うん。そうだな。オレも冷静さを欠いた、すまん」
「い、いえ。邪神なんて聞いたら、驚くのも当然です。私も……今とても信じられない気持ちでいます。ですが、精霊やガラティア様が存在するのなら、邪神もいたって不思議じゃない」
地母神ガラティアが目の前で起こした奇跡。
奇跡が起こるのなら、それと真逆の現象「絶望」だって起こせるはずだ。
私は改めてガラティアに向き合った。
「邪神はニーベルンと同じようにロランも滅ぼすためにやって来たのでしょうか?」
『で、あろうな。ニーベルンにもロランにも大国特有の傲りがあったのじゃ。邪神は人の負の感情が好物での?それに引き寄せられてやって来る』
信じられないというように、カイエンが私に詰め寄った。
「はい。ガラティア様はそう言ってます……あの、カイエン様……申し訳ないのですが、邪神の情報を早く聞きたいので……」
途中で話の腰を折らないで貰いたい……という非常に言いにくい言葉を、私は表情に出して訴えた。
直接聞けないもどかしさで、口を挟みたいのはわかるけど、いちいち全員の言い分をガラティアに伝えていたのでは、話が一向に進まない。
そんな気持ちを、カイエンはすぐに汲み取ってくれた。
「……あ、うん。そうだな。オレも冷静さを欠いた、すまん」
「い、いえ。邪神なんて聞いたら、驚くのも当然です。私も……今とても信じられない気持ちでいます。ですが、精霊やガラティア様が存在するのなら、邪神もいたって不思議じゃない」
地母神ガラティアが目の前で起こした奇跡。
奇跡が起こるのなら、それと真逆の現象「絶望」だって起こせるはずだ。
私は改めてガラティアに向き合った。
「邪神はニーベルンと同じようにロランも滅ぼすためにやって来たのでしょうか?」
『で、あろうな。ニーベルンにもロランにも大国特有の傲りがあったのじゃ。邪神は人の負の感情が好物での?それに引き寄せられてやって来る』