能力を失った聖女は用済みですか?
「どうやら方法があったようだな」
私とガラティアのやり取り(ほぼ一人芝居のように見えていたと思うけど)を延々見ていたカイエンは、表情と断片的な会話でなんとなく内容を理解していた。
「はい!ロランの民の不安を取り去り、邪神の結界を弛めることができれば、後は偉大で慈悲深い地母神ガラティア様が封印してくれるそうです!」
偉大で慈悲深い……と聞いて、ガラティアは「はうっ!」と胸を押さえ肩を震わせた。
なんとなく私、地母神の扱いに慣れてきたかもしれない。
「封印……ですか。完全に消滅させるのは無理なのですね」
と言ったのはシャルだ。
それに、いち早くガラティアが反応した。
『なんじゃ、不満か?神の類いを消滅させるのは大事なのじゃぞ?特に邪神は人の思念から産み出されるもの。奴が消滅するとすれば、それは人類が滅ぶ時であろう』
私はガラティアの言葉を伝えた。
すると、シャルは慌てて姿勢を正し、空に向かって頭を下げた。
「申し訳ありません!邪神というものを良く知らず、失礼なことを言いました。地母神ガラティア様、どうかお許し下さい」
『う、うむ。別に構わぬぞ。出来れば妾とて邪神なぞ消滅させたいと思うておるが、こればかりは仕方なかろうの』
ガラティアは肩を竦めた。
……人が存在する限り、邪神も存在する。
ガラティアの言うようにそれは仕方ないことなのだろう。
でもそれなら、私達に今出来ることを最優先でするしかない。
困っているロランの民を助けること。
その後の事は、また後で考えればいいのだ。
私とガラティアのやり取り(ほぼ一人芝居のように見えていたと思うけど)を延々見ていたカイエンは、表情と断片的な会話でなんとなく内容を理解していた。
「はい!ロランの民の不安を取り去り、邪神の結界を弛めることができれば、後は偉大で慈悲深い地母神ガラティア様が封印してくれるそうです!」
偉大で慈悲深い……と聞いて、ガラティアは「はうっ!」と胸を押さえ肩を震わせた。
なんとなく私、地母神の扱いに慣れてきたかもしれない。
「封印……ですか。完全に消滅させるのは無理なのですね」
と言ったのはシャルだ。
それに、いち早くガラティアが反応した。
『なんじゃ、不満か?神の類いを消滅させるのは大事なのじゃぞ?特に邪神は人の思念から産み出されるもの。奴が消滅するとすれば、それは人類が滅ぶ時であろう』
私はガラティアの言葉を伝えた。
すると、シャルは慌てて姿勢を正し、空に向かって頭を下げた。
「申し訳ありません!邪神というものを良く知らず、失礼なことを言いました。地母神ガラティア様、どうかお許し下さい」
『う、うむ。別に構わぬぞ。出来れば妾とて邪神なぞ消滅させたいと思うておるが、こればかりは仕方なかろうの』
ガラティアは肩を竦めた。
……人が存在する限り、邪神も存在する。
ガラティアの言うようにそれは仕方ないことなのだろう。
でもそれなら、私達に今出来ることを最優先でするしかない。
困っているロランの民を助けること。
その後の事は、また後で考えればいいのだ。