能力を失った聖女は用済みですか?
「さて、方針は決まったが、問題は民の心の救済方法だ」
カイエンが話を戻すと、シスルとアミードが順番に発言をした。
「不安を取り除き安心させる……言葉では簡単だが、漠然としていて何をすればいいかわからないな」
「そうですね。不安を解消するには、他のものに目を向けさせるのが良いと思いますが……そんなに気を引けるものなんてありますか?」
気を引けるもの?
うーん、と悩む4人の側で、私も必死で考えてみた。
例えば、この間見た花火なんてどうかな。
インパクトがあって美しくて、心が洗われるようだった。
でも、不作で作物も育たない中、呑気に花火を愛でる余裕があるだろうか。
人間って、まず基本の食欲が満たされないと他のことに目が行かないんじゃ……はっ!
その瞬間、ピコーン!と頭の中で効果音が鳴った。
とても良い案を思い付いてしまったからだ。
「はいっ!発言よろしいですか?」
思いきり良く手を上げると、カイエンが言った。
「うん?どうしたルナ?」
「思い付きました!ルナシータですよ!」
「ルナシータ……?」
「ロランは作物が不足してます。当然食糧もあまりないはず。そこで、シャンバラ名物ルナシータを大量に持っていって配れば、お腹も満たされて皆の気持ちも和むんじゃないかなって」
ルナシータならば、嵩張らず持っていけるし大勢に配ることが出来る。
栄養もあり、100%イモなので腹持ちもいい。
優しい甘さも、気持ちを落ち着けるのには最適だ。
カイエンが話を戻すと、シスルとアミードが順番に発言をした。
「不安を取り除き安心させる……言葉では簡単だが、漠然としていて何をすればいいかわからないな」
「そうですね。不安を解消するには、他のものに目を向けさせるのが良いと思いますが……そんなに気を引けるものなんてありますか?」
気を引けるもの?
うーん、と悩む4人の側で、私も必死で考えてみた。
例えば、この間見た花火なんてどうかな。
インパクトがあって美しくて、心が洗われるようだった。
でも、不作で作物も育たない中、呑気に花火を愛でる余裕があるだろうか。
人間って、まず基本の食欲が満たされないと他のことに目が行かないんじゃ……はっ!
その瞬間、ピコーン!と頭の中で効果音が鳴った。
とても良い案を思い付いてしまったからだ。
「はいっ!発言よろしいですか?」
思いきり良く手を上げると、カイエンが言った。
「うん?どうしたルナ?」
「思い付きました!ルナシータですよ!」
「ルナシータ……?」
「ロランは作物が不足してます。当然食糧もあまりないはず。そこで、シャンバラ名物ルナシータを大量に持っていって配れば、お腹も満たされて皆の気持ちも和むんじゃないかなって」
ルナシータならば、嵩張らず持っていけるし大勢に配ることが出来る。
栄養もあり、100%イモなので腹持ちもいい。
優しい甘さも、気持ちを落ち着けるのには最適だ。