能力を失った聖女は用済みですか?
リーダー達は各部署へと戻っていき、休憩室にはシータと私だけになった。

「お疲れ様、シータ。今日は納品書を纏める作業だっけ?」

「あの……ルナねぇさま……」

「ん?なぁに?」

シータは畏まって私を見上げている。
いつも猪突猛進な彼女が、言い淀むのは珍しい。

「あのね。ロランにルナシータを持っていくのは誰なのかな?」

「あ……ああ、それは……」

と言いかけて、何も決めてないことに気づいた。
カイエン達との話し合いでも、ロランへ向かうメンバーについては決められてない。
でも……一人はもう決まっている。

「たぶん、私と誰か……シスルさんか、もしかしたら、イズールさんかもしれないね」

私は確定。
カイエンは王様だからシャンバラに残るだろうし、そうなるとナンバー2のシスルが総指揮を取りそう。
ルナシータを大量に配ることを考えたら、小隊規模を用意してくれるとありがたいんだけど。
その辺をもっとカイエン達と詰めて話さないといけない。
黙々と考えているとシータが言った。
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