能力を失った聖女は用済みですか?
「……それはもしかして、側室を迎えるという話か?」
「はい。側室っていうか、正室?とにかく王様なんですから、沢山必要なのでは?」
王妃に向かない小市民が、いつまでもシャンバラ王の隣にいるのは間違ってる。
ロランから守るために、王妃にしてくれたけど、やっぱり私じゃ役不足だと思う。
これからもっと大きくなるシャンバラなんだから、どこかの王族から正室を貰った方がいいんじゃないかな。
私には「製造所の工場長」という立派な肩書きがあるからそれで十分幸せだ。
……で、でも、まぁ、姉タイプの嫁が一人いてもいいって言うんなら、妃の一人でもいいけど?
そんなことをもだもだ考えていると、突然カイエンが大声を出した。
「側室など必要ない!」
「えっ!?……あ、あの?カイエン様?なんでそんなに……」
怒るんですか?と言いたかったのに、彼のあまりの剣幕に言葉にならなかった。
「わからないのか……そうか……態度ではダメなのか。つまり、ハッキリキッパリ言わないと、ルナには全く伝わらないと……」
怒りから一転、カイエンは大きく溜め息をつき、その後、何かが腑に落ちたように微笑んだ。
「はい。側室っていうか、正室?とにかく王様なんですから、沢山必要なのでは?」
王妃に向かない小市民が、いつまでもシャンバラ王の隣にいるのは間違ってる。
ロランから守るために、王妃にしてくれたけど、やっぱり私じゃ役不足だと思う。
これからもっと大きくなるシャンバラなんだから、どこかの王族から正室を貰った方がいいんじゃないかな。
私には「製造所の工場長」という立派な肩書きがあるからそれで十分幸せだ。
……で、でも、まぁ、姉タイプの嫁が一人いてもいいって言うんなら、妃の一人でもいいけど?
そんなことをもだもだ考えていると、突然カイエンが大声を出した。
「側室など必要ない!」
「えっ!?……あ、あの?カイエン様?なんでそんなに……」
怒るんですか?と言いたかったのに、彼のあまりの剣幕に言葉にならなかった。
「わからないのか……そうか……態度ではダメなのか。つまり、ハッキリキッパリ言わないと、ルナには全く伝わらないと……」
怒りから一転、カイエンは大きく溜め息をつき、その後、何かが腑に落ちたように微笑んだ。