能力を失った聖女は用済みですか?
それから、私とシータは苗の保管所へと移動した。
広間から裏手へ回り、長い廊下を行くと、美しいガラス張りの建物に着く。
シータは首から提げたカギで扉を開けた。
「わぁ!ここは緑がいっぱいね」
円形になった建物の中には、いろんな種類の作物の苗や、植物がある。
外の茶色の風景とは、まるで別世界の緑の風景。
中央まで踏み込んでみると、濃く青い香りが鼻を擽った。
「うん!少し熱いけど、いい匂いがするから、シータもここが大好きなの!」
そう言ってシータは、苗床に少しづつ水をやりはじめた。
イモにマメ。
そして、タマネギ。
様々な苗は、シータのお世話でのびのびと育っているようだ。
「シータがお世話をしてくれてるから、苗達喜んでるね!」
「えっ?喜んでるの?」
シータは振り返り首を傾げる。
「そうよ?ほら、ピンと背筋を伸ばして、もっともっと伸びようとしてる。シータの期待に答えようとしてる」
「……ルナねぇさま、変なの。苗は喋ったりしないのよ?」
「うーん。そうね。でも、精霊もいるんだし……」
「えっ、精霊なんていないよ?」
シータは真剣な顔をして否定した。
あれ?
子供ってもっとファンタジーが好きなんじゃないの?
妖精とか精霊とか、オバケとか幽霊とか……大好きなんじゃないの!?
広間から裏手へ回り、長い廊下を行くと、美しいガラス張りの建物に着く。
シータは首から提げたカギで扉を開けた。
「わぁ!ここは緑がいっぱいね」
円形になった建物の中には、いろんな種類の作物の苗や、植物がある。
外の茶色の風景とは、まるで別世界の緑の風景。
中央まで踏み込んでみると、濃く青い香りが鼻を擽った。
「うん!少し熱いけど、いい匂いがするから、シータもここが大好きなの!」
そう言ってシータは、苗床に少しづつ水をやりはじめた。
イモにマメ。
そして、タマネギ。
様々な苗は、シータのお世話でのびのびと育っているようだ。
「シータがお世話をしてくれてるから、苗達喜んでるね!」
「えっ?喜んでるの?」
シータは振り返り首を傾げる。
「そうよ?ほら、ピンと背筋を伸ばして、もっともっと伸びようとしてる。シータの期待に答えようとしてる」
「……ルナねぇさま、変なの。苗は喋ったりしないのよ?」
「うーん。そうね。でも、精霊もいるんだし……」
「えっ、精霊なんていないよ?」
シータは真剣な顔をして否定した。
あれ?
子供ってもっとファンタジーが好きなんじゃないの?
妖精とか精霊とか、オバケとか幽霊とか……大好きなんじゃないの!?