能力を失った聖女は用済みですか?
「はいはい。皆、静かにしてねー。聖女に角ははえてないし、足はちゃんと二本だよ?」
「ルナねぇさま見たことあるの?」
隣でシータが目を見開いた。
周りを見ると子供達もびっくりしたような顔をしている。
「み、見たこと……は、ないよ。でも、ロラン国にいたことがあるから、良く話は聞いていたの」
「どんな話?聖女さまってどんな人?」
シータはごくりと息を呑む。
子供達も同様だ。
「精霊と会話し、力を貸してもらって大地の均衡を保つの。雨を降らせたり、逆に雨雲を飛ばしたり。作物を大きく実らせ、風を起こして種を撒く……簡単に言うと、精霊と人間のパイプ役みたいなものかな?」
「でもレイコクムヒなんでしょ?」
「そうだよね。カイエンさまとか良く言ってたもんね」
「でもレイコクムヒってなんだろ?」
「悪い人ってことじゃない?」
子供達が次々に喋り、もう収集がつかない中、場を収めたのはシータだった。
彼女はパンパンと手を叩き、みんなの注目を集める。
「はいはい!静かにしてねー。噂だけで判断するの、良くないと思いまーす。ね?ルナねぇさま?」
「う、うん。シータの言う通りね!どんな人かなんて、話してみないとわからないものよ。確かにシャンバラが大変な時に聖女は来られなかったけど、今それに気付いて後悔し、なんとかしようと努力してるかもしれない」
本当に(元)聖女は、そう思ってるよ?
力を失くして、出来ることは限られてるけど、少しでも助けになりたい。
そう思いを込めて話をすると、子供達は納得したように頷いた。
「ルナねぇさま見たことあるの?」
隣でシータが目を見開いた。
周りを見ると子供達もびっくりしたような顔をしている。
「み、見たこと……は、ないよ。でも、ロラン国にいたことがあるから、良く話は聞いていたの」
「どんな話?聖女さまってどんな人?」
シータはごくりと息を呑む。
子供達も同様だ。
「精霊と会話し、力を貸してもらって大地の均衡を保つの。雨を降らせたり、逆に雨雲を飛ばしたり。作物を大きく実らせ、風を起こして種を撒く……簡単に言うと、精霊と人間のパイプ役みたいなものかな?」
「でもレイコクムヒなんでしょ?」
「そうだよね。カイエンさまとか良く言ってたもんね」
「でもレイコクムヒってなんだろ?」
「悪い人ってことじゃない?」
子供達が次々に喋り、もう収集がつかない中、場を収めたのはシータだった。
彼女はパンパンと手を叩き、みんなの注目を集める。
「はいはい!静かにしてねー。噂だけで判断するの、良くないと思いまーす。ね?ルナねぇさま?」
「う、うん。シータの言う通りね!どんな人かなんて、話してみないとわからないものよ。確かにシャンバラが大変な時に聖女は来られなかったけど、今それに気付いて後悔し、なんとかしようと努力してるかもしれない」
本当に(元)聖女は、そう思ってるよ?
力を失くして、出来ることは限られてるけど、少しでも助けになりたい。
そう思いを込めて話をすると、子供達は納得したように頷いた。