能力を失った聖女は用済みですか?
「ははぁーん……これは。なるほどなるほど」
「……なんだ?シャル?」
「いえ、叔父上は母上が薦める縁談も全て断ってきたでしょう?適齢期は過ぎているし、王として、跡継ぎを残さなくてはならないのにと、内心心配していたんですよ。でも、そんな心配は必要なかったようですね」
「どういう意味だ?」
カイエンは首を捻ったけど、シスルもアミードもわかっているように含み笑いをする。
私は……と言えば、もちろんさっぱりわからない。
ただ、シャルの話にあった「適齢期」という言葉が、とても鼻についた。
「年のせいで力を使い果たした」……と、ロランのラシッド王子の言ったことを思い出したから。
「いずれにしても一安心です。帰国して母上に良い報告が出来そうですので」
シャルは屈託なく笑い、未だカイエンは眉間に皺を寄せる。
でも、いつまでも構ってられないとばかりに、アミードに向き直った。
「ルナシータの生産計画書は、アミードに任せて良いか?」
「はい。すぐに作成いたします。それはそうと……少しお耳に入れたいことが……」
アミードはチラリとシャルを見た。
「……なんだ?シャル?」
「いえ、叔父上は母上が薦める縁談も全て断ってきたでしょう?適齢期は過ぎているし、王として、跡継ぎを残さなくてはならないのにと、内心心配していたんですよ。でも、そんな心配は必要なかったようですね」
「どういう意味だ?」
カイエンは首を捻ったけど、シスルもアミードもわかっているように含み笑いをする。
私は……と言えば、もちろんさっぱりわからない。
ただ、シャルの話にあった「適齢期」という言葉が、とても鼻についた。
「年のせいで力を使い果たした」……と、ロランのラシッド王子の言ったことを思い出したから。
「いずれにしても一安心です。帰国して母上に良い報告が出来そうですので」
シャルは屈託なく笑い、未だカイエンは眉間に皺を寄せる。
でも、いつまでも構ってられないとばかりに、アミードに向き直った。
「ルナシータの生産計画書は、アミードに任せて良いか?」
「はい。すぐに作成いたします。それはそうと……少しお耳に入れたいことが……」
アミードはチラリとシャルを見た。