時計のカルテット~オタクがイケメン侍らせて何が悪い~
「カノンさん。お帰りなさい。そちらの方は? 」
カノンと話していると、部屋から出て来たであろう美少女が階段から降りてきた。
「ユースちゃん。ただいまー」
カノンはそう言うと、美少女に抱きつきに行った。
あっイケメンと美少女のハグ、良い。絵になるなぁ。
「ちょっと、カノンさん。お客さんの前ですよ」
アッ気にしなくていいですよ。ホント私空気扱いでいいので。
空気を読んだか、読まないか分からないが、カノンは
「あぁ。忘れてたぁ。
まだオルフェスさんに承諾は得てないけど、今日から一緒に夜とを過ごす予定の池途李葉ちゃんだよ。
因みに池途がファミリーネームみたいだよ」
夜を過ごすは語弊を招きそうな言い方すんなや。
「へぇー。珍しいですね。ファミリーネームが先にくるなんて」
「だよねぇー。僕面白そうだなって思って声かけちゃった☆ 」
語尾に星が見えるぞぉ。星が。
「で、李葉ちゃん。この可愛い子がユース・アインスちゃんだよ」
あっ可愛いぃぃ。黄色い髪に、グレーの瞳。美少女だわ。
「初めまして。池途李葉です。男性ばかりと思っていたので、女性が居てうれしいです。
女の子同士仲良くしてください。」
美少女とお友達になれるのは嬉しい。
「あっ李葉ちゃん。ユースちゃんはね『あ゛?』」
あれ。ボブぐらいの髪がプルプル震えて、
「俺は男だ」
「え? 男の子?」
あれ。あれれれ。
おい。お前笑ってないで、助けろや。目線で訴えると、再度爆笑しやがった。(怒り)
「ごめん。ごめん。ユースちゃんはねぇ、正真正銘男だよ。
しかも、17歳だから男の子よりは、野郎♡が正しいかな」
え?少し私より身長が高い美少女だとは思ってたけど、カノンと頭一個分ほど違うぞ。
「なんか失礼なこと思ってませんか」
アインスさんは可愛らしいお顔をこれでもかと頬を膨らましていた。
怒っても綺麗な顔っていうのは様になるんだなぁ。いいな。。。。
「きっとねぇ。李葉ちゃんはユースちゃんの身長が気になってるんだと思うよ」
あっ余計なことを。
「はぁ? 答えたくないんですが」
そりゃそうだな。うんうん。
「じゃあ僕が代わりに答えてあげるね。
ユースちゃんの身長は僕の身長引く18㎝だよ。因みに僕は181だよ☆彡」
なるほど。163㎝か。
アインスさんの方をそれとなく見てみると、先程よりも頬が膨らんでいた。
「なんで、いつもカノンさんは余計なこと言うんですか」
「しょうがないじゃん。可愛らしいんだから☆ 」
うわぁ。カノンとアインスさんがイチャツイテル。
「カノン。ユース。何をしてるんだい」
めちゃくちゃダンディな声が後ろから聞こえた。