強がってばかり

「「「よろしくお願いします!!!」」」


今日は私にとって初めての東校と西校の合同練習日。
西校とは海聖西高等学校のことでうちの学校と同じぐらいの強豪校。
部員の数もうちの部の倍で今日は西校の練習場を借りている。


「カイザキ水分しっかり補給しろよ。」

「ありがとうございます。」

なかなか部になじめない私にいつも声をかけてくれるタカツキ部長。
今もドリンクを持ってきてくれた。

いままであったことがないような人だよな。
剣道の腕もいいし、優しいし。
って、私何考えてるんだろう。

練習に集中しないと。

気持ちを切り替えて練習を再開した。


「集合、13時まで休憩。」

「「「はい。」」」

お昼のお弁当を食べるため練習場を出ようとしたとき

「かいざきもこっちくるか?」

また私を気にかけて誘ってくれる高槻部長。
私も勇気を出さないと・・。

「行きま‥‥‥‥

「ユウ、カイザキさん一人が好きみたいだから邪魔しちゃだめだよ。」

マネージャーのフジサキ先輩の一言でさえぎられた。
どうせ勇気をだしたって変わらないんだ。

「すみません。失礼します。」


呼び止められた気がしたけどその場を去った。
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