Shyなtownのりんご姫!
観客席からは称賛の声が方々で上がっていた。

「いゃあ~今回のアドリブ劇、レベル高いよなあ!」
「本当!特に継母達とシンデレラ役の人達、本当の仇敵みたいで迫力あるわ!どこかの劇団にでも所属している子たちかしら。」

迫力があって当然である。本当に舞台の上では因縁の対決が繰り広げられていたのだから。
倫子は、真っ赤な顔をしながら、体をふらふらさせていた。今にも倒れてしまいそうな勢いだ。

―倫子ちゃんが危ない!残りの上演時間は―

規定では、一応十分を打ち切りにしているが、この盛り上がりだと、延長される可能性がある。要は、時間を確認するために携帯電話を取り出した。
その時、初めて新着メールが入っている事に気付いた。父親からである。

―こんな時に、親父からかよ!―

要は、携帯電話を閉じようとしたが、一瞬、何かを感じ取った要は、そのメールを開いて見る事にした。
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