Shyなtownのりんご姫!
それを聞いた拓海君は、少し不安な表情を浮かべて舞に言った。

「…赤井さん、本当に大丈夫ですか?」

倫子の超恥ずかしがりやの性格は、皆の知る所であった。周りからも、不安な表情で見つめられて、ますます倫子は体を小さくした。
だが舞は、さらにこう言った。

「もし、この劇を成功させる事ができたら、この子だって自分に自信が付くかもしれないじゃない。あなたも、そう思うでしょ、りんご!」

優しい表情で、ただ、少し強い口調で言った。

「大丈夫ですか?」

拓海君が再度、倫子に尋ねた。

「やるわよねえ?り・ん・ご!」

これがとどめとでも言わんばかりに、倫子を意地悪い目でにらみつけた。
舞に逆らう事の出来ない倫子は、弱々しくうなずいた。そしてそのまま、倫子は十人目のメンバーにされてしまった。
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