妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
シフォンのような柔らかいカーテンがかかった窓の向こうには広いバルコニーが見える。壁には不思議な光を帯びた花が蔦にからまって、部屋のいたるところに咲いていた。
ソファにもカーテンと同じ素材のカバーがかかっており、装飾には生花のような花飾りがついている。サイドテーブルは大きな木の切り株がそのまま使われていた。木の年輪は数えきれないほどだ。樹齢は何年くらいなのだろうとカテリアーナは思った。
「素敵だわ。それに広い」
部屋の中に入ったカテリアーナは広さを確かめるようにくるくると回る。何せ今まで暮らしていた塔の部屋は数回転回っただけで壁にぶつかってしまっていたからだ。
「気に入ったか? 成婚の儀が終わるまではこの部屋で過ごしてくれ。結婚後は王妃の間に移ってもらうことになるが、足りないものがあれば用意させよう」
「すごく気に入ったわ」
「それは良かった。俺は執務があるのでこれで失礼するが、後ほど侍女をこちらへこさせる」
「そうね。フィルは国王だもの。忙しいわよね。時間をとらせてごめんなさい」
ソファにもカーテンと同じ素材のカバーがかかっており、装飾には生花のような花飾りがついている。サイドテーブルは大きな木の切り株がそのまま使われていた。木の年輪は数えきれないほどだ。樹齢は何年くらいなのだろうとカテリアーナは思った。
「素敵だわ。それに広い」
部屋の中に入ったカテリアーナは広さを確かめるようにくるくると回る。何せ今まで暮らしていた塔の部屋は数回転回っただけで壁にぶつかってしまっていたからだ。
「気に入ったか? 成婚の儀が終わるまではこの部屋で過ごしてくれ。結婚後は王妃の間に移ってもらうことになるが、足りないものがあれば用意させよう」
「すごく気に入ったわ」
「それは良かった。俺は執務があるのでこれで失礼するが、後ほど侍女をこちらへこさせる」
「そうね。フィルは国王だもの。忙しいわよね。時間をとらせてごめんなさい」