妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~

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 カテリアーナがエルファーレン王宮入りした翌日から、妃教育が始まった。

「本日よりカテリアーナ様の教育係を拝命いたしました。パール・フェアフィールドと申します。よろしくお願いいたします」
「よろしくお願いいたします、パール様。フェアフィールドと申しますと、カルス様の姉君でいらっしゃいますか?」
「いいえ。母です」
「え!?」

 目の前の女性はどう見ても二十代後半くらいにしか見えない。フィンラス同様二十代前半の青年に見えるカルスの容姿から、カテリアーナはパールを姉だと思った。

 パールにはカルスと同じように頭に羽角がある。髪の色は赤いグラデーションが入った珍しい髪だ。

 金色の瞳を細めて、パールは妖艶な笑みを浮かべる。

「カテリアーナ様。妖精は人間よりも長寿なのです。外見はあてになりません」
「そうなのですか?」

 そうだとすれば、フィンラスも長寿なのだろうか?
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