妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
 フィンラスが何か言いかけた時、家のドアがノックされる。

「陛下、姐さん、お食事の用意ができました。こちらにお持ちしますか?」

 ドアの向こうでロイの声がした。

「いいえ。外で食べるわ。用意してもらえる?」
「へい! 承知しました」

 ロイの問いかけに答えたのは、カテリアーナだった。

「カティ、大丈夫か? 目が腫れている」
「大丈夫よ。ごめんなさい、フィル。冷水で冷やしてくるわ」

 厨房に向かうカテリアーナの背中にフィンラスが声をかける。

「カティが何者であろうとも構わない。俺はずっとカティの味方だ」

 カテリアーナは振り返ると、フィンラスに微笑む。
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