妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
その夜、晩餐の料理の中に、一見そうとは分からないように肉を使った野菜料理が提供された。カテリアーナはそうとは知らず、いつもどおり料理を完食したのだが……。
直後、カテリアーナの体に異変が起きた。
突然、嘔吐したかと思うと、痙攣を起こし、体中に赤い発疹が出始めたのである。
急いで宮廷医が呼ばれカテリアーナの診察が行われた。診察が終わった医師はクローディアに問いかける。
「命に別状はございません。食あたりと思われます。本日の食事で珍しい貝や魚など初めて口にした物がございましたかな?」
クローディアは安心すると同時に医師の質問に思い当たることがあり、はっとする。カテリアーナは今日初めて肉を食べたのだ。そのことを医師に告げると医師は思案した後、口を開く。
「おそらく、王女殿下は動物の油を受けつけない体質なのかもしれません。無理に食べさせないほうがよろしいかと。代わりに豆類で栄養を補うとよいでしょう。特に大豆は『畑の肉』とも言われておりますから」
ベッドの上でうなされているカテリアーナの髪を撫でながら、クローディアはそっとため息を吐いた。
「せめて所作だけはそれらしく振る舞えるようにするしかないか」
次の日から離宮では動物の油を含む料理は提供されなくなった。
直後、カテリアーナの体に異変が起きた。
突然、嘔吐したかと思うと、痙攣を起こし、体中に赤い発疹が出始めたのである。
急いで宮廷医が呼ばれカテリアーナの診察が行われた。診察が終わった医師はクローディアに問いかける。
「命に別状はございません。食あたりと思われます。本日の食事で珍しい貝や魚など初めて口にした物がございましたかな?」
クローディアは安心すると同時に医師の質問に思い当たることがあり、はっとする。カテリアーナは今日初めて肉を食べたのだ。そのことを医師に告げると医師は思案した後、口を開く。
「おそらく、王女殿下は動物の油を受けつけない体質なのかもしれません。無理に食べさせないほうがよろしいかと。代わりに豆類で栄養を補うとよいでしょう。特に大豆は『畑の肉』とも言われておりますから」
ベッドの上でうなされているカテリアーナの髪を撫でながら、クローディアはそっとため息を吐いた。
「せめて所作だけはそれらしく振る舞えるようにするしかないか」
次の日から離宮では動物の油を含む料理は提供されなくなった。