妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
翌日、カテリアーナの下に招かれざる客人がやってきた。
カテリアーナが椅子に座り、物置から引っ張りだしてきた本を読んでいると、いきなりノックもなしに扉が開かれる。
無礼な振る舞いを注意しようと、カテリアーナが扉のほうを振り向くと豪奢なドレスに身を包んだ少女が立っていた。
王宮に取れ戻されたカテリアーナは九年ぶりに一度家族と引き合わされた。自分に向けられた冷たい視線は忘れることができない。
少女はこの国の第一王女アデライードである。カテリアーナの姉だ。
三歳年上の姉は金茶色の巻き毛を揺らし、青い瞳をつり上げている。
アデライードはつかつかとカテリアーナに歩みよると、いきなりカテリアーナの頬を打つ。
「おまえは相変わらず食べ物の好き嫌いが激しいようね。養ってもらっている分際でわがままは許されないわ!」
姉の後ろでは昨日のメイドが口の端をあげている。彼女が姉に告げ口をしたのだろう。
「お、おねえさま……」
「おだまり! おまえにお姉様と呼ばれたくはないわ!」
アデライードはもう一度カテリアーナの頬を打つ。
カテリアーナが椅子に座り、物置から引っ張りだしてきた本を読んでいると、いきなりノックもなしに扉が開かれる。
無礼な振る舞いを注意しようと、カテリアーナが扉のほうを振り向くと豪奢なドレスに身を包んだ少女が立っていた。
王宮に取れ戻されたカテリアーナは九年ぶりに一度家族と引き合わされた。自分に向けられた冷たい視線は忘れることができない。
少女はこの国の第一王女アデライードである。カテリアーナの姉だ。
三歳年上の姉は金茶色の巻き毛を揺らし、青い瞳をつり上げている。
アデライードはつかつかとカテリアーナに歩みよると、いきなりカテリアーナの頬を打つ。
「おまえは相変わらず食べ物の好き嫌いが激しいようね。養ってもらっている分際でわがままは許されないわ!」
姉の後ろでは昨日のメイドが口の端をあげている。彼女が姉に告げ口をしたのだろう。
「お、おねえさま……」
「おだまり! おまえにお姉様と呼ばれたくはないわ!」
アデライードはもう一度カテリアーナの頬を打つ。