妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
それは無理な話だ。アデライードは前触れもなしに来るので、部屋で迎えることは難しい。
「ですが、おねえさまっ!」
その瞬間に頬に鋭い痛みが走る。アデライードが扇でカテリアーナの頬を打ったのだ。
「何度言わせるの! おまえはわたくしの妹ではないわ! 『取り替え子』なのよ!」
「……失礼いたしました。アデライード様」
何かを思いついたようにアデライードはにやりと口の端をつりあげる。
「そうだわ。お父様におまえをこの部屋から出られなように言ってあげるわ」
「それは!?」
「安心しなさい。大好きな本はたくさん届けさせるわ」
鍵のペンダントを使えば、この部屋にもあの場所へ道をつなぐことはできる。だが、この部屋にいないことがアデライードにばれてしまう。
しかし、カテリアーナの心配は杞憂に終わる。
国王である父はアデライードのわがままを聞かなかったのだ。
「いかに可愛いそなたの願いといえど、それは聞くわけにはいかぬ」
「なぜですの!? お父様。『取り替え子』など一室に閉じ込めてしまえばいいのです!」
「そういうわけにはいかぬのだ、アデライード。そなたはカテリアーナの下へ度々訪れているそうだが、それも控えよ」
アデライードが度々カテリアーナを虐げていることは、国王の耳にも入っていた。
「ですが、おねえさまっ!」
その瞬間に頬に鋭い痛みが走る。アデライードが扇でカテリアーナの頬を打ったのだ。
「何度言わせるの! おまえはわたくしの妹ではないわ! 『取り替え子』なのよ!」
「……失礼いたしました。アデライード様」
何かを思いついたようにアデライードはにやりと口の端をつりあげる。
「そうだわ。お父様におまえをこの部屋から出られなように言ってあげるわ」
「それは!?」
「安心しなさい。大好きな本はたくさん届けさせるわ」
鍵のペンダントを使えば、この部屋にもあの場所へ道をつなぐことはできる。だが、この部屋にいないことがアデライードにばれてしまう。
しかし、カテリアーナの心配は杞憂に終わる。
国王である父はアデライードのわがままを聞かなかったのだ。
「いかに可愛いそなたの願いといえど、それは聞くわけにはいかぬ」
「なぜですの!? お父様。『取り替え子』など一室に閉じ込めてしまえばいいのです!」
「そういうわけにはいかぬのだ、アデライード。そなたはカテリアーナの下へ度々訪れているそうだが、それも控えよ」
アデライードが度々カテリアーナを虐げていることは、国王の耳にも入っていた。