妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
これだけの土地をカテリアーナのために用意したということは、ノワールが所有しているということだ。それなりの地位がなければ無理だろう。
「まあ……そうだな」
ノワールは歯切れが悪い返事をした。
「でも、ここはエルファーレン王国。妖精の国よね? 人間であるわたくしがいてもいいのかしら? そもそもノワールはどうしてここまでしてくれるの?」
「カティは俺を助けてくれた恩人だ。その恩返しでは理由にならないか? ここには俺以外は入ってこられない。安心して暮らせばいい」
人間族の国で迷い、怪我をしたノワールを保護して手当てをしてくれた恩返しだという。それにしては随分大げさだとカテリアーナは思う。同時にノワールに感謝する。
「ありがとう、ノワール。でもここで暮らすわけにはいかないわ」
「なぜだ? あのままラストリア王国にいてもカティは塔の中で一生を終えることになるかもしれないのだぞ」
「それでも逃げるわけにはいかないわ。どのみち成人したらあの国を出るつもりでいたの。それまで何とかして国王であるおとうさまにお願いをするわ。わたくしが本当に『妖精の取り替え子』であれば、簡単に放逐してくれるかもしれないわ」
「まあ……そうだな」
ノワールは歯切れが悪い返事をした。
「でも、ここはエルファーレン王国。妖精の国よね? 人間であるわたくしがいてもいいのかしら? そもそもノワールはどうしてここまでしてくれるの?」
「カティは俺を助けてくれた恩人だ。その恩返しでは理由にならないか? ここには俺以外は入ってこられない。安心して暮らせばいい」
人間族の国で迷い、怪我をしたノワールを保護して手当てをしてくれた恩返しだという。それにしては随分大げさだとカテリアーナは思う。同時にノワールに感謝する。
「ありがとう、ノワール。でもここで暮らすわけにはいかないわ」
「なぜだ? あのままラストリア王国にいてもカティは塔の中で一生を終えることになるかもしれないのだぞ」
「それでも逃げるわけにはいかないわ。どのみち成人したらあの国を出るつもりでいたの。それまで何とかして国王であるおとうさまにお願いをするわ。わたくしが本当に『妖精の取り替え子』であれば、簡単に放逐してくれるかもしれないわ」