妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
「謝ることはない。このような美しい姫に抱き着かれて悪い気がする男はおらぬだろう」
「わたくしはもふもふが大好きなのです。ですが、フィンラス国王陛下はその……怪物のようなお姿と聞いておりましたので……」
窓に肘をついたフィンラスは豪快に笑いだす。
「なるほど。ラストリア王国では俺は怪物だと伝わっているのだな。あながち間違いではない。俺はケットシーという妖精猫族だ」
「ケットシー」とカテリアーナは呟く。ノワールと同じ種族だ。やはりノワールはエルファーレン王宮に仕えているのだろうか?
カテリアーナはその疑問をフィンラスに投げてみることした。
「ところで、陛下はノワールという猫……お方を知っていらっしゃいますか?」
「ノワールか。よく知っておるぞ」
ノワールを猫と言いかけて訂正したカテリアーナにフィンラスは気を悪くした様子もない。
しかもフィンラスはノワールをよく知っているという。
「それでは陛下はノワールと親しいのですか?」
「フィンラスだ」
「え?」
「俺たちは夫婦になるのだ。陛下などという堅苦しい呼び方はせずともよい」
敬称ではなく、名前で呼べとフィンラスは言っているのだ。
「わたくしはもふもふが大好きなのです。ですが、フィンラス国王陛下はその……怪物のようなお姿と聞いておりましたので……」
窓に肘をついたフィンラスは豪快に笑いだす。
「なるほど。ラストリア王国では俺は怪物だと伝わっているのだな。あながち間違いではない。俺はケットシーという妖精猫族だ」
「ケットシー」とカテリアーナは呟く。ノワールと同じ種族だ。やはりノワールはエルファーレン王宮に仕えているのだろうか?
カテリアーナはその疑問をフィンラスに投げてみることした。
「ところで、陛下はノワールという猫……お方を知っていらっしゃいますか?」
「ノワールか。よく知っておるぞ」
ノワールを猫と言いかけて訂正したカテリアーナにフィンラスは気を悪くした様子もない。
しかもフィンラスはノワールをよく知っているという。
「それでは陛下はノワールと親しいのですか?」
「フィンラスだ」
「え?」
「俺たちは夫婦になるのだ。陛下などという堅苦しい呼び方はせずともよい」
敬称ではなく、名前で呼べとフィンラスは言っているのだ。