妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
護衛につけた騎士の話によると、フィンラスとカルスが立ち去ってまもなく馬車で待つとカテリアーナが言ったそうだ。
騎士は馬車へ向かっていくカテリアーナの少し後をついていき、車内に入ったのを見届けた。その後は少し離れた場所で見張りをしていたそうだ。
カテリアーナは一瞬の隙をついて馬車から抜け出したのだ。
馬車の座席にはフィンラスに宛てた手紙が残されていた。内容は抜粋するとこんな感じだ。
『フィンラス様へ
勝手に抜け出して申し訳ありません。
どうしても行きたいところがあります。
必ず戻りますので、探さないでください。
カテリアーナ
追伸:ラストリアには内緒でお願いします』
「勝手なお姫様だ。と言いたいところだが、迷子になることは考えていないのかな?」
カテリアーナにとってエルファーレン王国は初めてのはずだ。地図もないのにどこに行くのだとカルスは不思議に思った。
「カテリアーナの行きたいところはだいたい想像がつく」
「ノワールのところか?」
これに対してフィンラスは何も答えない。
「カル、ジェイドに少し遠回りをしていくと連絡しておいてくれ」
「カテリアーナ姫を追うのか?」
フィンラスはにやりと笑う。
「追いかけるのはノワールだ」
カルスはやれやれといった風に肩を竦める。
「ここはルゥナの森だ。治安が悪い。早いところお姫様を見つけたほうがいい」
「分かっている」
木の狭間に黒い影が走り去っていった。
騎士は馬車へ向かっていくカテリアーナの少し後をついていき、車内に入ったのを見届けた。その後は少し離れた場所で見張りをしていたそうだ。
カテリアーナは一瞬の隙をついて馬車から抜け出したのだ。
馬車の座席にはフィンラスに宛てた手紙が残されていた。内容は抜粋するとこんな感じだ。
『フィンラス様へ
勝手に抜け出して申し訳ありません。
どうしても行きたいところがあります。
必ず戻りますので、探さないでください。
カテリアーナ
追伸:ラストリアには内緒でお願いします』
「勝手なお姫様だ。と言いたいところだが、迷子になることは考えていないのかな?」
カテリアーナにとってエルファーレン王国は初めてのはずだ。地図もないのにどこに行くのだとカルスは不思議に思った。
「カテリアーナの行きたいところはだいたい想像がつく」
「ノワールのところか?」
これに対してフィンラスは何も答えない。
「カル、ジェイドに少し遠回りをしていくと連絡しておいてくれ」
「カテリアーナ姫を追うのか?」
フィンラスはにやりと笑う。
「追いかけるのはノワールだ」
カルスはやれやれといった風に肩を竦める。
「ここはルゥナの森だ。治安が悪い。早いところお姫様を見つけたほうがいい」
「分かっている」
木の狭間に黒い影が走り去っていった。