妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~
トランクの中には、地図とともに自作の組み立て式の弓と子供の時に使っていた短い矢を何本か詰め込んでおいた。先ほど護身用に弓は組み立てて、今は背負っている。
「この地図を頼りに行こうかと思っていたの。農地だからだいたいこの辺りでしょう?」
カテリアーナは得意気に地図を指差す。
「そこはあの場所とは反対の方向だぞ。それにこの地図は古い」
「え! そうなの?」
「逞しいと思っていたが、所詮は世間知らずの王女だな」
ノワールにふんと鼻を鳴らされ、カテリアーナはぷうと頬を膨らます。
「それなら、ノワールに案内してほしいわ」
「王宮に着いたら、すぐにでも案内してやる。ほら、戻るぞ」
「あ! フィンラス様怒っていた? 勝手に逃げ出したと思われたでしょうね」
「いや。笑っていた」
「この地図を頼りに行こうかと思っていたの。農地だからだいたいこの辺りでしょう?」
カテリアーナは得意気に地図を指差す。
「そこはあの場所とは反対の方向だぞ。それにこの地図は古い」
「え! そうなの?」
「逞しいと思っていたが、所詮は世間知らずの王女だな」
ノワールにふんと鼻を鳴らされ、カテリアーナはぷうと頬を膨らます。
「それなら、ノワールに案内してほしいわ」
「王宮に着いたら、すぐにでも案内してやる。ほら、戻るぞ」
「あ! フィンラス様怒っていた? 勝手に逃げ出したと思われたでしょうね」
「いや。笑っていた」