本能で恋をする
次の日の朝―――――
目を覚ますと、横に凛音がいない………。

ガバッ――
「凛音!?どこ??」


「え?海斗?
ここだよ!キッチン!」
ひょこっと、キッチンから顔を出す。

タタタ…
ギュっ――――
「え?ちょっ……海斗…苦し………」
「びっくりした。起きたら横にいないから……」

怖くて、情けない声を出す俺に、優しくポンポンと背中を擦り、
「ごめんね……朝ごはん作ってたの」
と、フワッと笑った。
「それより早く離して!
まだ作ってる途中なんだよ!」

「やだ。まだダメ!
俺を怖がらせた罰!!!」

更に強く抱き締めた―――


俺は凛音なしでは、生きれなくなっていた。
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