本能で恋をする
「凛音。もうひとつほしいものあるんだけど……?」

「え?何?」
俺はポケットから、小さな四角い包みを出し、凛音に渡す。
「これを、凛音に…。
開けてみて…!」

「え…?私に…」
そう言って、ゆっくり緊張した面もちで開ける凛音。


中には、もちろん―――――

「指……、輪?」
「凛音…。
いや、江川 凛音さん、僕と結婚してください」


「―――え…う、そ…。嬉…しい。
どうし…はい…こちらこそ…よろしくお願いします」
少々パニックになりながら、大粒の涙を流し答えてくれた。


「フフ…。
凛音、指輪貸して!
はめてあげる!」
受け取った指輪を、左手の薬指にはめる。

それを見てまた涙を流す、凛音。
「ありがとう!海斗。
今日海斗の誕生日なのに、私の方がお祝いされてるみたい……」

「俺が、一番欲しいのは凛音だから」
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