本能で恋をする
「凛音…?
どうした?


―――凛音!!?」

「え?あ、何もないよ!
たぶん間違い電話」
顔がひきつっている。

「凛音?
何?ちゃんと言って!
大丈夫!俺がすぐなんとかしてやる!」
頭を撫でながら、優しく問いかける。




「最近……変な電話がかかってくるの……
非通知の電話。

いつもは非通知は出ないんだけど、この前つい電話に出ちゃって。
そしたら…………」
そこまで話し、喉につっかかったように、黙る。

「そしたら?
凛音?ちゃんと言って?
ゆっくりでいいから」
その間凛音の手を握り、片方の手で頭を撫でた。



「そしたら“アイツと別れろ”って……」
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