本能で恋をする
やっと映画が終わり、次どうしようかと考えながら、凛音に話しかけた。

「そういえば、凛音。
さっきの映画よかった?」
「え?うん!とっても」

「そ、そう…?
正直、凄い飛び抜けた話だったよな。
俺には甘ったるくて……」

「(笑)(笑)(笑)確かに。
でも架空の話だから面白いんだよ!」
笑いながら、凛音が続ける。
「もちろん、現実にあったら、ちょっと引いちゃうかもね……(笑)」

「ちょっと…つうか、かなり」
「(笑)確かに!」
「凛音もあんな風になりたいのかと……」

「(笑)そんな訳ないでしょ!
おとぎ話みたいな感覚だよ!」
「だよな(笑)」
よかったぁー…………

外に出ると、
「なんか、急に暗くなってきちゃったね…!」



まだ、夜には早いのに、黒い雲が、空を覆いだしていた――――
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