本能で恋をする
自慢じゃないけど、俺は大手のコンピューター会社の息子で、ルックスにも自信がある。今まで女を簡単に手に入れてきた。金も女も思い通りに――――
でもけっしてとっかえひっかえではない。
ただ、運命の愛に出逢いたい一心だった。

それに俺のことを利用する女ばかりで、女に対しての嫌悪感もかなりあった。
なかなかこれ!と思える女がいなくて諦めていたときだった。
社会勉強だと、親父に言われたバイトで、大きく運命が変わり始めたのだ。



やっと、運命の愛に出逢えた気がした――――




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

正直簡単に手に入ると思っていた――――

でも、入ってもう3ヶ月も経つのに、いまだに凛音は俺に落ちない。
バイトの一緒の日は必ず、家まで迎えに行き、一緒に帰れそうな日は必ず送って帰る。
休みの日もデートに誘い………
必死にアプローチしてるのにだ!
運命の相手じゃないのか……!!
いや、そんなはずない。だってこんなに胸が痛くて、苦しくて、温かいのに。

それに自分でもびっくりだ。過去こんなに必死になったことあっただろうか?
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