本能で恋をする
「海斗、お腹すかない?
何か作るね!」

そう言ってキッチンに向かう、凛音。
俺はカウンターから凛音が調理してる姿を見つめていた。
「海斗、恥ずかしい。
あっちに行ってて!」

「やだよ。
本当は後から抱き締めてくっついてたいんだから。でもさすがにそれは邪魔だろ?
だからせめてここで見てる!」
「もう(笑)じゃあ手伝って!
そこの鍋とって!」

「へーい!」



一緒に調理し、食べて片付けた後、再びソファーへ――――
凛音はTVを見たり、携帯ゲームしたりしている。
俺はとゆうと、凛音の髪の毛で遊んだり、髪の毛や頬にキスをしたり、凛音の携帯ゲーム覗いたり。
要するに、凛音にくっついている。
「明日仕事行きたくねーな…
凛音と3日も会えないし…」
凛音を抱き締めながら言うと

バシッ―――
「もう!考えないようにしてたのにぃ!」
と軽く肩を叩かれた。

「ごめん…」

「フフ…たった3日間なのにね(笑)変だよね!
だからかなぁ、私達バカップルってよく、きみちゃんに言われるの。」
「あー、あの無駄に美人な君加さん?」
「もう(笑)きみちゃんに怒られるよ!
ちなみにきみちゃんは、高一のときのミス西若だよ!」
凛音はちょっと得意げに言った。

「へぇー。あの人喋らなかったら、いい女だもんね。
でも、俺は断然、凛音だけど」
「あんまり言うと、一平さんにも怒られるよ!
一平さん、怒るととっても怖いんだからね」
「わかってるよ!あの人あっち系の知り合いいるんだっけ?」
「そうだよ。見た目は優しそうなんだけどね!」
そう、君加さんは凛音の中学からの親友で、一平さんはその旦那だ。
二人は君加さんが高校卒業してすぐ、結婚したらしく俺が紹介されたときにはすでに夫婦だった。

今でもはっきり覚えている。
二人とも凛音を妹のように、可愛がっていて、
「あんたみたいなガキに、凛音を幸せにできるの?」
と凄まれた。
「俺しか、凛音を幸せにできないと思います」
とはっきり答えると、フッ…と笑い
「わかった!
もし泣かせたり、傷付けたりしたら地獄に落とすから」
と言われたんだ。
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