本能で恋をする
「ん……」
凛音がゆっくり目を開けた。

「え……。海、斗??
あれ…?ゆ、め?」
「夢じゃないよ。ここにちゃんといるよ」
優しく笑って、額にキスした。


「どう、して?
仕事は?」
「凛音があんな電話するからでしょ?
心配するに決まってる」



一瞬で涙目になり、
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」
顔を手で覆い、パニック状態のように頭を振った。
「凛音!?
どうして謝るの?」
「私があんな電話したから。一生懸命頑張ってる海斗を困らせた」
俺は顔を覆っている凛音の手を優しく外し、目を見て言った。
「謝る必要ないよ?俺だっていつでも会いたいし。
それに、ちょっと嬉しかった。凛音があんな風に俺を求めてくれたこと」
今度は瞼や涙にキスをした。
「凛音が、求めてくれるなら何度でもしてあげるよ!
抱き締めて、可愛いって言って、頭撫でてキス」
「海斗……じゃあキスして!」

「いいよ。
息が止まるくらいしてあげる」
「ん……んん…………
はぁはぁ。
ダ、メほんとに息止まりそう………」
「凛音。もう一回」
「え…ま、待って……。
息が整うまで―――」

「ダメ、息が止まるくらいのキスしてって言ったの、凛音でしょ?
はい、もう一回!」
「んんん……かい、とぉ…////」
「り、おん……すきだよ、りおん……」
何度も
何度も
何度でもしてあげるよ…。
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