本能で恋をする

*****一平 side*****
｢で、何が目的？｣
｢へ？｣
一平さんは何もかも見透かしたように、私に聞いた。

｢バレてましたか…｣
｢バレバレだよ。まぁ、海斗は気付いてないみたいだけど。
だいたい、いくら凛音ちゃんでも、観覧車に海斗以外と乗りたいと思わないだろ？｣
やっぱ、凄いなぁ。

｢ごめんなさい。騙すみたいなこと…｣
｢ううん。で、何があったの？｣
｢一平さんだったら、どう思うか聞きたくて……｣

｢？？｣
｢まだ、海斗には言わないで欲しいんですけど――――｣




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

君加と、海斗が帰ってきた。
｢てゆーか、なんで、二人は乗ってないの？｣
｢うーん。やっぱり凛音ちゃんと二人だったらヤバいかなって！
凛音ちゃんスゲー可愛いし｣
｢はぁ？
まぁ、いいけど……
凛音ー。癒してー｣

凛音ちゃんに、抱き付く海斗。

｢もう(笑)海斗。
よしよし☆｣



｢じゃあ、そろそろ帰るか！
俺も海斗も、もう限界だし！
色々………｣
｢そうっすよ！｣

四人遊園地を、後にした。

帰り際
｢凛音ちゃん、大丈夫。海斗を信じてやって！｣
と耳打ちして――――

*****一平 side・終*****