本能で恋をする

｢ねぇ、一平さんと何を話したの？｣
｢へ？何も？きみちゃんが綺麗になったねって！｣
｢それだけ？｣
｢うん、それだけ｣
｢そっか｣
｢そうだよ｣

心なしか凛音が、暗い。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

｢凛音、本当のこと教えて｣
｢え？｣
｢一平さんに話したこと。何か特別な理由あるよね？
疑ってんじゃない。凛音のことだから、何か一平さんじゃないといけなかったことがあるんでしょ？｣

凛音を、ソファーに座らせ目線を合わせ、優しく出来る限りゆっくり問いかける。

凛音は目を潤ませ、一度深呼吸して、
｢ごめんなさい……海斗｣
｢ん？どうして、謝るの？｣



｢私ね、子ども………が、でき、ない身体なんだって…｣


え――――――
凛音は、俺から目をそらしギュッと瞑っている。
｢ごめんね。もし、海斗が私と別れたいなら――――｣



ギュッ―――
｢え？海斗……？｣
｢ごめん、凛音｣
｢なんで…海斗が謝るの……？｣
｢何も気付いてあげられなくて、ごめん…｣

｢ううん。違うの私が――――｣
｢それは違う！！！
俺は！！
子どもが欲しくて、凛音と結婚したいんじゃない！！
凛音と一生、一緒にいたくて、プロポーズしたんだよ！
そんなことで、怒ったりしないし、別れたりしない！！
俺はこうゆう辛いことも、二人で乗り越えて生きていきたい。
だから、もう自分を責めないで…｣
｢海斗……ありがとう……｣
より、一層抱き締めあった。



｢でも。てことはずっと二人っきりってことだよな！
それもいいかも？
どうしても欲しければ、養子って、てもあるし！
なっ！色々二人で考えて、乗り越えていこう！｣

｢うん、ありがとう！海斗｣