本能で恋をする

｢僕としたことが、全然声かけれなくて。遠くから見つめるしかできなかった。

それを……アイツが！
よりによって海斗が！！
社長に言われてたまたま入ったバイトで、簡単にあなたをさらっていった。
ずっと見てたので、わかりました。お互い一目惚れですよね？
どんどん、どんどん惹かれ合っていってるのが手に取るようにわかりましたよ。
だから、社長をそそのかしてあなたにクギをさしたんです。
でもまさか、海斗が怒鳴り込みにくるなんて！
しかもそれ以上にお互い愛情を深めあうし｣

｢なぜ、海斗なんですか？僕と何が違うんです？｣

｢それは、全然違います！
海斗はこんなことしない！優しくて、強くて、かっこよくて…それに―――｣

｢あなたは何もわかってない！！！｣
ダン―――
ベットを殴るように叩く。
｢え…？｣
｢アイツは、アイツ等は俺と母さんを…………｣



｢ハァ、ハァ、ハァ。

あ、そうだ。良いこと教えましょうか？
僕と海斗、異母兄弟なんですよ｣