王子と社長と元彼に迫られています!
「あの夜は、話していたらちさが先に寝たからベッドに運んだんだ。うわごとのように『寒い・・・。』って言うから『温めてやろうか?』って聞いたら頷いたように見えたからたまらず胸に抱いて寝た。」

「!?!?」

「俺は酒を飲むとすぐ体がカッカして、飲んだ日は無意識に服脱いで寝ちゃうんだよな。だから一度寝てから起きて脱いだんだと思う。朝起きたらお前が俺のシャツ着ててドレス姿よりずっと可愛くて襲いたくなっちゃったよ。」

「えっ、じゃつまり、私が暁さんのシャツを着てたのは・・・!?」

「よくわからないけど、夜中に起きて寝巻きに着替えようと思って間違えたんじゃないか?ホテルの寝巻きもベッドの上にあったろ?・・・朝抱きしめた時、下着も外してるのわかってやばかったよ。」

「そっか~!!よかった~!!あ、いや、一緒に寝てはいるんだけど、でもよかった~。」

ホッと胸を撫で下ろす。

「?・・・!!お前まさか俺達があの夜一線を越えたと思ってたのか?今日までずっと。」

「・・・っ!!どうしよ、私、勘違いして・・・恥ずかし・・・、ごめんなさいっ。」

顔を見られたくなくて俯くと顎を掴まれて上を向かされる。

「謝ることなんてない。そう思われていて俺はむしろ嬉しいからな。星谷紬に自慢してやりたいくらいだ。むしろ全世界に。」

「いっ、言わないでください、紬くんにも、誰にも・・・。」

「・・・じゃあ、口止め料。」

暁さんは悪魔100%の表情になった。

「えっ・・・キス・・・とか?」

「・・・そんなんじゃ足りないな。」

「!?!?」

「お前の勘違い、本当にしちゃおうか?」

彼は私に顔を寄せ耳元でささやいた。妖艶過ぎる。まさに悪魔のささやきだ。耳に熱い吐息がかかった途端体がゾクッと震えた。
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