王子と社長と元彼に迫られています!
「心配かけちゃってすみません。紬くんにも返信しておきます・・・あれ?そういえばこっちの部屋は女性専用だから男性は入れないんじゃ・・・。」

そう言うと暁さんはにっこりと笑った。極上のキラースマイルだ。

「ああ、看護師を買収した。俺のこの笑顔でな。」

「まったくこれだからイケメンは。」

「まあ、美しさは武器だからな。」

「うわ~、その笑顔見せられたら納得しちゃうから、むかつくなぁ。」

「なんだ、結構元気じゃないか。よかったよ。」

「原因はただのやけ食いなので・・・ていうかもうこんな時間なんだ。仕事に戻らないと。」

つけたままだった腕時計を見ると一時過ぎだったので急いで起き上がるとフラッとしてしまい、暁さんが支えてくれる。

「余程急ぎの仕事がないのなら今日はもう帰れ。俺がお前の上司ならそうさせる。家まで送るから。」

「でも、熱もないし病気じゃないから・・・私が自己管理できてないせいだし。」

「大人しく言うこと聞かないと、このボタン一番下まで開ける・・・いや、言うこと聞いても開けたいけど。」

そう言って上から3つ目のボタンに手をかけてくる。

「!?何言ってるんですか!?職場でそんな色っぽい声出さないでください!」

「悪いな。無意識に出ちゃうんだ。嫌ならキスして吸いとってくれたらいい。ほら。」

暁さんの唇が私の唇に吐息がかかるくらいまで近づく。
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