王子と社長と元彼に迫られています!
昨日暁さんがこの部屋に来た時のことも優悟に見られてるし、今のこの状況も見られちゃうんだよな・・・そう思っているとスープを作ってくれていた紬くんが『もう少し塩足した方がいいかな?味見してみてくれる?』と言ったので小皿やココットにでも入れてくれたのかと思ったのだが、ふいに唇を深めに押し付けられた。口移しというほどの量ではなく、ほんのり味が感じられるくらいだった。
「・・・!?だ、大丈夫、美味しいよ。」
無理矢理平静を装って言うが顔が熱いのできっと装えていないだろう。そんな私を見る紬くんの視線も熱を帯びたのがわかり、これまずいかも、離れないと・・・と思っていると『美味しかった?ならもう一口どうぞ。』と言われ彼の顔と私の顔の距離が再び0になろうとしていた。
「あっああ・・・お皿出しとかないと!出来上がったらすぐ食べたいもんね!」
慌てて紬くんに背中を向け、コンロの向かいにある小さな食器棚の前にしゃがみこんで扉を開ける。後ろに気配を感じた、と思ったら髪が耳にかけられて耳元で甘くささやかれる。
「ちぃちゃんって本当に可愛いね。耳も可愛い。食べたくなっちゃうよ。」
耳に口づけられて思わず縮こまると、彼が離れる気配がした。振り向くとコンロに向かい、鍋をかき回していた。
*****
「はぁ~美味しかった。初めて会った時から紬くんて絶対私より女子力高いだろうなって思ってたけど、美容とか料理とか想像以上だよ。私料理全然駄目で。いつも同じものばっかり。」
「いいんだよ。ちぃちゃんは出来なくても。僕がやればいいんだから。」
何気なく音になって鼓膜を震わせたその言葉に彼の想いがこもっていることがわかって思わず無言になってしまうと紬くんが『あのね。』と切り出した。
「パソコンのお礼してくれるって言ってたじゃない?そんなのいいよって言ったけど。」
「うん。今からでも何かあったら言って?」
「・・・じゃあ、お言葉に甘えて変なこと言うけど。」
「変なこと?」
「・・・僕、ちぃちゃんがほしいな。」
「・・・!?だ、大丈夫、美味しいよ。」
無理矢理平静を装って言うが顔が熱いのできっと装えていないだろう。そんな私を見る紬くんの視線も熱を帯びたのがわかり、これまずいかも、離れないと・・・と思っていると『美味しかった?ならもう一口どうぞ。』と言われ彼の顔と私の顔の距離が再び0になろうとしていた。
「あっああ・・・お皿出しとかないと!出来上がったらすぐ食べたいもんね!」
慌てて紬くんに背中を向け、コンロの向かいにある小さな食器棚の前にしゃがみこんで扉を開ける。後ろに気配を感じた、と思ったら髪が耳にかけられて耳元で甘くささやかれる。
「ちぃちゃんって本当に可愛いね。耳も可愛い。食べたくなっちゃうよ。」
耳に口づけられて思わず縮こまると、彼が離れる気配がした。振り向くとコンロに向かい、鍋をかき回していた。
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「はぁ~美味しかった。初めて会った時から紬くんて絶対私より女子力高いだろうなって思ってたけど、美容とか料理とか想像以上だよ。私料理全然駄目で。いつも同じものばっかり。」
「いいんだよ。ちぃちゃんは出来なくても。僕がやればいいんだから。」
何気なく音になって鼓膜を震わせたその言葉に彼の想いがこもっていることがわかって思わず無言になってしまうと紬くんが『あのね。』と切り出した。
「パソコンのお礼してくれるって言ってたじゃない?そんなのいいよって言ったけど。」
「うん。今からでも何かあったら言って?」
「・・・じゃあ、お言葉に甘えて変なこと言うけど。」
「変なこと?」
「・・・僕、ちぃちゃんがほしいな。」